大学院受験の正しい生き方~TOEIC準備編~

皆さんこんにちは。今日は僕の講義にご参加いただきましてありがとうございます。

僕はついこの前、大学院受験を終えて無事院に進学することが決まりました。
ということで、これから計4回に渡って大学院受験を乗り切るためのノウハウを皆さんにお伝えできたら幸いです。

今回お伝えするのは、大学院試験に出願する際に必要となる外部の英語試験(TOEIC、TOEFL等)の準備に関するものとなっています。

それでは見ていきましょう。

英語試験はどんな準備をすれば良いのか

対策をする前に

まず初めにこれだけはお伝えしておきたいと思います。

外部の英語試験は、良くも悪くも他の受験生とほとんど差が開きません


なぜかというと、基本的に大学院試験において多くの配点を占めるのは当日の基礎・専門科目だからです。自分の受ける大学院の試験の配点をもっと詳しく知りたい場合は、その大学院にいる先輩などに直接聞くのが一番正確で手っ取り早いですが、多くの場合は英語試験のみで合否が決まるなんてことはまずありえません。

これをご覧ください。

・TOEICのスコアは730点で大学院の英語科目の点数は50点(満点)に換算される
・730点を上限として、そこから100点下がるごとに40点、30点と換算される

これは僕の受けた大学院でのTOEICのスコアの換算方式です。
ただ、これは過去に同じ大学院を受けた先輩方のTOEICのスコアと英語科目の点数を照らし合わせた内容なので、完全に信頼できる情報ではないことをご理解ください。

これを見て分かるように、僕の受ける大学院ではTOEICの点数は730点取れればパーフェクトなんです。逆にTOEICの点数が500点程度でも、英語科目の点数は6割近く取れちゃうのです。

TOEICでスコアを200点あげるというのは、かなりの日数を要する努力量だと思います。ですが実際に大学院試験の英語科目に換算すると、たったの20点という差にしかならないのです。

つまり、TOEICでいくら高得点を獲得したとしても、他の受験生と差をつけることは難しいのです。


なので「あぁ、、TOEICで990点取らないと他の奴らと差がつけられない、、、」などと言って精神を削ってまで必要以上に努力をする必要はないのです。狂気的な努力は知らぬ間に自身の精神を削ることになってしまいます。それに、「これだけ努力したのに他と差がつけられない!!」と絶望するきっかけにもなってしまいますからね。

そもそもどうやって提出するのか

まず外部の英語試験のスコアをどのようにして大学院受験に使うのか気になると思います。

基本的にTOEICなどのスコアは大学院試験に出願する際に書類として提出するのがほとんどです。

受験する院によってはそもそも外部の英語試験を採用せずに、院の試験当日に英語の試験を行うという場合もあります。そうなると今回とは話が変わってきてしまうため述べませんが、今回は事前にTOEICなどのスコアを用意する場合を想定して解説していきます。

どの英語試験を受験すれば良いのか

英語の試験を事前に受けるとなると、まず初めにこうした疑問が浮かぶと思います。

あの、、、まずどの試験を受験すりゃいいんですか?


一言で英語の試験といっても、いろいろあると思います。
TOEICであったりTOEFLであったりIELTSであったりと種類は豊富です。

まずやることは、自分が受ける大学院でどんな英語試験のスコアを採用しているか調べることです。

大抵の大学院であれば、TOEICかTOEFLを採用しているのがほとんどです。
そのうえで、「ではどちらの試験をやったほうが良いのか?」という話だと思います。

僕はTOEICを受験することをオススメします。


理由としては、TOEICとTOEFLでは以下のような違いがあるからです。

TOEICの場合

  • 英語によるビジネス能力を調査するための試験だから単語が一般的で分かりやすい
  • 検定料が比較的安い(7,000円程度)
  • 参考書が多く、問題特有の対策がしやすい(小手先の技術で点を稼ぎやすい)

TOEFLの場合

  • 海外の大学に留学するための試験だから単語が学術的で難しい
  • 検定料がバカ高い(40,000円程度)
  • 参考書の量がTOEICに比べると少なく(主観)、ちゃんと英語が読めないと点が取れない


TOEICというのはもともとビジネス、コミュニケーション能力を検定するために作られた試験です。したがって試験で扱われる単語は日常生活で目にかかるようなものがほとんどです。

基本的に単語帳を3周くらいすればほとんどのTOEICの文章を難なく読むことが可能となります。

検定料は7,000円くらいで、他の試験と比べるとだいぶ安いです。大学生が使う金額にしては少々値が張るような気がしなくもないですが、TOEICを受験することなどそうそう無いと思いますので、そこまで気にする必要はないかと思います。

また、TOEICに関する参考書、問題集は多くの出版社が出しています。どんな参考書を選べば良いのかというのは、受験生それぞれ相性があると思いますので述べませんが、非常に多くの参考書の中から自由に選ぶことが可能となっています。

さらにTOEICの問題形式として、飛行機のアナウンスの聞き取りや広告の読み取り問題などがあり、そのほとんどがテンプレと化していて特有の対策を施すことができます。これについて詳細に扱っている問題集があるので詳しくはそうした本を参照してほしいですが、何が言いたいかというと大学受験までの英語の素養が備わっていなかったとしても問題特有の対策さえしてしまえば高得点を取ることが可能になるということです。

なので英語の基礎が全くできておらず英文を読めなくて絶望していても、最悪ある程度点数を取る術は用意されているので諦めないでください。


一方でTOEFLは海外留学や海外の大学院への受験に使用されることがほとんどです。したがってTOEFLで使われる単語は工学や生物などの専門的・学術的なものがほとんどとなっており、単語帳を完璧に暗記したからと言って一概に安心できるとは限らないのです。

僕も一度TOEFLを受けたことがありましたがなんも読めませんでした。それほどにTOEFLは難しく、対策に相当の日数を要するのです。

更に検定料がバカ高いです。1回目の試験で点数が悪かったからもう一回受験しようだなんて考えたらあっという間に8万円ですよ。あなたが2、3か月必死こいて稼いだバイト代が一瞬で溶けるのです。恐ろしいでしょう。先ほど言ったようにTOEFLは難易度が高く、1回受けて自分の取りたい点数が取れるなんことはまずないでしょう。そうなったときにあなたの貯金残高が8,000円だったらどうでしょう?あなたがヒーヒー言って勉強した成果を見せることすら叶わなくなるのです。金の重みが分かる人には分かる検定料の高さでしょう。

また、TOEFLではTOEICみたいに問題特有の小技が通用することはまずないです。基本的にその人自身の純粋な英語力と専門的な知識量が問われています。ゆえに対策に要する時間はTOEIC以上になります。あなたに待ち受けるのはTOEFLの試験だけではないはずです。大学の期末テストだって待ち受けているでしょう。そんな中でちゃんと両立して単位の取得とスコアアップを実現することはできるでしょうか?相当能力があるなら可能かもしれませんが、現実的ではないと思います。

なので、僕はTOEICを受験することをオススメします。

どうやって対策するのか

さて、どの英語試験を受けるのか決定したら、次は「どうやって試験の対策をすればいいんだろうか」と考えると思います。

しかしどの試験を受けようが、万人に当てはまるステップなんてものは存在しません。自分の実力が今どのあたりに位置するのかを調べ、そのうえで実力に見合った対策をするしか方法はありません。なので、そうした調査を踏まえてどのように対策するのが最善かを解説していきます。

とりあえず模試をやる

まずは皆さん本屋さんか図書館に行って模試に取り組みましょう。ここではTOEICを例に挙げています。

なんでいきなり模試をやるんだよ、意味がわからん

英語試験の参考書には様々な種類があります。すべてを列挙することはできませんが、大体以下の4つにカテゴライズすることができます。

  • 単語帳(試験に出てくる単語を列挙したもの)
  • 問題集(各問題の具体的な対策方法が解説されている)
  • 予想問題集:別名 模試(各出版社が英語試験を想定して作った模試)
  • 公式問題集(TOEIC公式の模試)

その中でまず皆さんがすべきことは、実際に模擬的に試験を解いてみて、どの程度点数を取ることができるのかを把握することです。模試の用途の一つとして、それが挙げられます。

そこで利用する参考書は予想問題集でも公式問題集でも構いません。違いを挙げるとするならば、公式問題集のほうが実際の試験の難易度に近いです。予想問題集の多くは実際の試験よりも難しい傾向にあります。僕も一番初めに予想問題集に手を出してしまい、あまりの難しさに「これ、やばいんじゃねぇのか??」と感じてしまいましたが、実態はそんな感じです。

各出版社が出している予想問題集には、点数の分布によって受験者がどれくらいの実力を有しているのか明らかになる表やグラフが備わっているものがあります。もしないのであれば、TOEIC公式のホームページで調べてみるのもいいと思います。ある程度参考になります。

実力を底上げする

模試で実力が分かったら今度は単語帳、問題集を使って実力を底上げしていきます。このときどのような単語帳、問題集を使っても構いません。要は初めて模試をやってできなかったところができるようになれば良いのです。

この期間も逐一模試を解いて自分の実力を把握してください。単語帳と問題集ばかりやって変な方向に迷走してしまうなんてことがあっては本末転倒ですからね。重要なのは院試で及第点以上を獲得するということですからね。

試験の1、2週間前になったら公式問題集を解きまくってください。このとき、必ず時間を計ってリスニング・リーディングぶっ通しで解いてください。理由としては、試験本番の雰囲気に慣れておくためです。あなたがどれだけ実力が上がって英語の文章が読めるようになったとしても、結局時間内にそれらを解くことができなければ意味がありません。そのため、あなたの完成された実力で本番の難易度に近い公式問題集を解くことで調整をしなければいけないのです。

あと、本番ではリスニングの音声はスピーカーから流れてくるため、普段イヤホンでリスニングを解いているという人はスピーカーを使って解くことをオススメします。イヤホンを使うと自身の耳に直に届くため非常に聞き取りやすいですが、スピーカーになると自分の耳に届くまでに減衰したり周りの雑音などで聞き取りずらくなるため、リスニングの精度は落ちることとなります。本番でそのギャップに苦しむことは非常にもったいないことなので、1、2週間前になったらリスニングを解く際にはスピーカーを使うことをオススメします。

受験申込み編

さて、ここまで英語試験の具体的な対策について述べてきましたが、受験申し込みについてはまだ何も触れていませんでした。ここでは、「何回受験すれば良いのか」や「いつ頃受験すれば良いのか」などについて解説していきます。

英語試験はいつ頃受験すれば良いのか

英語試験は院試出願の3か月前に受験するのがいいと思います

理由としては、スコアシートが自分の手元に届くのは受験してから1ヶ月後となるからです。

提出方法がオンラインならば電子版のスコアシートが受験から2、3週間後に届くのでまだ大丈夫ですが、郵送でスコアシートを提出しなければいけない場合、英語試験を院試出願の1か月前に受けたときにスコアシートが自分の手元に届く前に出願期間が終了してしまう恐れがあるのです。

0点のスコアシートを提出するのと、そもそもスコアシートを提出しないのとでは話が違います。最悪の場合、英語試験を受験しなかったら院試の受験資格すら取り消しになってしまう恐れがあります。

なので英語試験は期間になるべく余裕をもって受験することをオススメします。

何回受験すれば良いのか

3か月前に受験したほうが良いと述べたのは、スコアシートが手元に届いたときに、もし点数が悪かったとしても再度受験することが可能となるからです。

もし1回目の受験で手応えが全くなかったのだとしたら、受験が終了した翌日に2回目の受験申し込みを済ませてしまえば良いのです。

英語試験は入試と違って自分の満足のいく点数が取れるまで何回も受験することができます。なので自分の英語の実力に不安があるという人は対策する時期を早めて英語試験の受験を前倒しにすることも有効となってきます。自分の実力に応じて受験の時期を調整するようにしてください。

対象外の試験を受験するんじゃねぇぞ!!

例えばTOEICの話になりますが、一言でTOEICといってもその試験の種類はたくさんあります。

TOEIC Test の種類

  • TOEIC Listening & Reading Test
  • TOEIC Speaking & Writing Tests
  • TOEIC Speaking Test
  • TOEIC Bridge Listening & Reading Tests
  • TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests


多くの場合、対象となるのは一番上の TOEIC Listening & Reading Test です。もちろん大学院によっては対象となる試験が異なるので一概には言えませんが、自分の受験する院がどの試験を対象としているのか全く調べないで英語試験を受験するのは自殺行為といえます。

必ず自分の大学院がどの試験を対象としているのか調査してから英語試験の受験を決めましょう

受験本番編

よぉし、TOEIC受験本番だ。緊張するなぁ、、、ってあれ?
僕の受験番号がない、、、、、、????

午前と午後、どっちなのかちゃんと確認しろ!

TOEICの試験は、基本的に午前と午後両方開催されていることがほとんどです。ここで間違って午前受験だったのに午後に来てしまったとなればもうおしまいです。諦めたら試合終了どころか既に試合終了しています。

なので受験の一週間前には自分が午前に受けるのか、午後に受けるのかしっかり確認するようにしましょう。午前の場合は特に取り返しがつきません。

いやぁ~無事会場ついたなぁ~、、、ってあれ?
試験室に、、、時計がない、、、、

腕時計と鉛筆数本は必ず持参しとけ!!

受験票が自宅に届くときにあらかじめ告知されていますが、受験会場には必ず腕時計と鉛筆数本を持参するようにしましょう。TOEICは英語の実力が十分ある人にとっては時間との勝負になってきます。それなのに肝心の時間を把握する術を失っては高得点を取ることは絶望的となってしまうでしょう。

なので必ず出かける前に自分の持ち物を確認し、忘れ物をしないようにしましょう。

あかん、、、、まだ試験終了まで30分あるのに膀胱が爆発しそうだ、、、、

トイレは必ず済ませとけ!!

試験といつも隣りあわせなのが、トイレの存在です。普段と違う環境に置かれている緊張感から、必要以上に水分を補給してしまうかもしれません。そうなるとトイレが近くなり、試験中に限界が来てしまうかもしれません。試験中であっても試験官に言えばトイレに行くことは可能ですが、かなりの時間ロスになってしまいます。

そうならないために、試験が始まるまでに必ずトイレを済ませておくようにしましょう。

まとめ

今回は大学院受験の一番初めにぶち当たる壁として英語試験について解説いたしました。どんなスコアであれ、とりあえず英語試験は受験してしまえばそれであなたの勝ちです。

ですが覚えておいてください。大学院試験の準備はまだほとんど終わっていません。これからの道のりがとても長く、そして過酷になってくるのです。

油断せずに残りの準備期間を過ごしていきましょう。


それでは、次回の「大学院受験の正しい生き方~院試出願編~」でお会いしましょう。

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